先日、スマホのメモを見返していたら、
50歳でロッカーとしてソロCDを発売したRICKEYさんのインタビュー記事が目に止まりました。
彼女は30年前に福岡で音楽活動を始めましたが、仕事に専念するために一時中断し、31歳で過労を経験しました。
そして身体が回復した後、コピーバンド、そしてオリジナルのヘビーメタルバンドで音楽活動を再開したそう。
印象的なのは、人生100年時代の今、最初の50年を「人生本番のリハーサル」と捉えているということ。
私自身、今年2025年末に50歳を迎えるにあたり、この言葉にはおおいに勇気づけられました。
リハーサルと思えば、今までの失敗や失敗や失敗なども、失敗ではなく「上手くいかないための経験」となる。
ならばそれらを避ければいい。
人間は、良い思い出よりも自分にとってイヤな思い出を思い出すようにできているらしいので、そんな人間の機能?にもきっと意味があるのでしょう。
私自身ここ数年で、色々なことが目まぐるしく変わりました。
子供たちが独立したあとの空虚感。
変わりゆく友人関係。
なんともいえない居心地の悪さ。
仕事に対する違和感。
まとわりつくお金の心配。
年老いていく親。
漠然とした不安を挙げたらキリがない。
不安だけはご丁寧にスイスイ育つ。
髪もそれくらいスイスイ育て。
しかし角度を変えれば希望も見えてきます。
子供たちが独立したことで、自分優先で生きることができる。
自分優先とは、自分勝手という意味ではなくて、自分に正直に労わりながら生きていく。ということ。
今まで気分が乗らなくても参加していた集いからは距離を置いて、自分が喜ぶ時間を創出していく。ということ。
「好きな仕事」という呪いのような言葉に踊らされることなく、「人の役に立てる仕事」を見つけていく。ということ。
老後のお金が心配ならば、いつまでも働ける体力と無理のないメンタルを磨く。ということ。
少ないお金で楽しめるスキルを磨いておく。ということ。
時間があるときは、まだ健康に動けている親をお茶に誘ってみる。ということ。
どれもこれもが地味だけれど、エネルギーを過剰に消費するギラギラに輝く希望よりは、こうした何でもないワット数の少ない希望くらいが、ちょうどいいかもしれません。
だって長く付き合っていく必要があるわけですからね。
人生100年時代。
50歳まではリハーサル。
こう思うと、心躍るのは私だけではないことでしょう。
年を重ねるにつれ、
自分にとって大切なことも変わってきています。
それはきっと本番に向けて、無意識的に準備が整いつつあるのかもしれません。


